
オーキッド。VPN への新しいアプローチ
2019年 10月 9日オーキッドは、ノード プロバイダーがトークンを差し出し、イーサリアムのブロックチェーンを利用してサービスを宣伝して OXT(オーキッドのネイティブ暗号通貨)で支払いを受け取る帯域幅市場を含む、匿名通信および仮想プライベート ネットワーキングのための市場ベースの分散型システムです。
分散型システムを使用すると、ユーザーは、複数の異なる VPN プロバイダーに信頼を分散させることができます。これにより、そのユーザーの情報の流れが分散され、単一のエンティティが全体像を見られなくなります。
オーキッド マーケットプレイスでは、許可不要の経済的なセキュリティと信頼性をクライアントとサーバー間に作り出すためにインセンティブを使用します。このピアツーピア市場は動的です。クライアントは、ステークに対してランダムに加重され、二次的な要求(価格、場所など)でフィルタリングされたノードを選択することにより、シングルホップまたはマルチホップのオニオン ルーテッド回路を選択できます。シングルホップ ルートには、ユーザーのトラフィックを公開ネットワークまたは、そのユーザーの ISP にルーティングするためのトンネルを作成するという通常の VPN 接続の利点がありますが、マルチホップ接続にはそれに加えて、単一のプロバイダーからユーザーのネットワーク データを保護するというプライバシー上の利点もあります。
今日の従来型 VPN の能力は限定的です。従来型 VPN は中央集中的であるため、複数の異なるプロバイダーを組み合わせてマルチホップ レベルのセキュリティを提供する分散型プロパティと競合することはできません。また、単一の企業がマルチホップ VPN ルートを提供する場合でも、中央集中的な単一エンティティを信頼する必要があります。分散型システムを使用すると、ユーザーは、複数の異なる VPN プロバイダーに信頼を分散させることができます。これにより、そのユーザーの情報の流れが分散され、単一のエンティティが全体像を見られなくなります。このようなシステムは、単一のプロバイダーから VPN サービスを購入する場合には不可能です。
ステーキングは、オペレーターの不正行為に対するインセンティブを調整し、特に線形のステーク加重は、シビル攻撃を中和します。確率的ナノペイメント ソリューションは、取引スループットを拡大し、信頼できる集中型当事者なしに流動性の高い帯域幅市場を実現します。パケット規模のナノペイメントで、取引者間の暗黙的なフロートバランスを極小レベルまで低減することにより、信頼が不要な高頻度のやり取りが可能になります。
コア テクノロジー
オーキッドの技術は高度にモジュール化されています。各コンポーネントは、ある程度分離可能であり、より大きなエコシステムにおける特定の役割と円滑にやりとりすることを目的としています。抽象的には、システムには以下が含まれます。
- オーキッドのアプリを実行するユーザー
- オーキッドのサーバーを実行するサービス プロバイダー
- クライアント/サーバーのやり取りを仲介するプロトコル
- 経済的に健全で技術的に安全なプロトコルの操作をサポートするイーサリアム ブロックチェーンに展開されたいくつかのスマート コントラクト
セキュリティを追求するにあたり、長年にわたって基本的に「そのまま」機能し続けるとは思えなかった機能や設計要素は削除する傾向がありました。
オーキッド暗号通貨(OXT)
OXT は、#ERC-20 標準に基づいた「事前にマイニングされた」暗号通貨となる予定であり、オーキッド マーケットプレイスの買い手と売り手の間の信頼を分散するために使用されます。またプロバイダーは、自身の OXT 持分を調整することで競争力を維持できるため、OXT はセキュリティと健全な市場のダイナミクスを促進するツールとしても機能します。開始時には、10 億(1,000,000,000)に限定された供給を予定しています。追加の OXT を作成する意思はありません。
オーキッドのプロトコル
オーキッドのソフトウェアは、OpenVPN または WireGuard に対象範囲が似ているカスタム VPN プロトコルを使用するよう指定されています。オーキッドのプロトコルは高性能ネットワーク向けに設計されており、一般的な Web 標準である WebRTC 上で実行されます。WebRTCは、ブラウザ内部からビデオやオーディオを送信するために広く使用されています。私たちのプロトコルは、ユーザーがリモート ネットワークリソースへのアクセスをリクエストし、ナノペイメント システムによってOXT を使用してこれらのリソースの料金を支払えるようにしています。
オーキッドのサーバーの設計
オーキッドのサービス プロバイダーは、OpenVPN などのプロトコル用の一般的な VPN デーモンと同様のサーバーを走らせる予定ですが、オーキッドのプロトコルを使用します。オーキッドのサーバーは、ステーク レジストリおよびプロバイダー ディレクトリに登録情報を保持します。ステーク レジストリは、オーキッド クライアントが分散型の環境で、ユーザーに代わってランダム サーバーを自動的に検出できるように最適化されています。一方プロバイダー ディレクトリは、サーバー ノードがジオロケーションや提供される追加サービスなどのメタデータを登録できるようになっています。オーキッドのサーバー群が全体としてネットワークを構成します。
オーキッドのネットワークの設計
オーキッドのネットワークは、イーサリアム ブロックチェーンに保存されるデータ構造のセットを使用して、クライアントが帯域幅販売者のノードを効率的に選択できるようにします。
クライアントは、ランダムな相対ステーク加重線形選択と、それに続く 2次制約フィルタリングという 2 段階プロセスを使用して、プロキシ チェーンのノードを選択すると期待されています。第 1 段階の線形選択は、ノード ディレクトリ ツリーのスキャン関数によって実行されます。アプリはローカルにランダムなポイントを生成し、それをスキャンの単一引数として渡し、それがノード ディレクトリ ツリーを下っていきます。この検索は、ステーク セグメントが選択されたランダム ポイントと交差する単一かつ一意のリーフ(またはノード間)で終了します。
線形の相対的なステーク加重に基づいて 1 つ以上のノードを選択した後、アプリは、出口のジオロケーション、レイテンシ(ping)、価格、カスタム ノード メタデータ タグ、任意のホワイトリストなどの追加基準でフィルタリングできます。
オーキッドのアプリの設計
オーキッドのアプリは、OpenVPN などのプロトコル用の一般的なVPN クライアントと同様のクライアントですが、オーキッドのプロトコルを話します。オーキッド ネットワーク クライアントは、ネットワーク トラフィックの分析や、マルチホップ構成で複数のプロバイダーを選択する機能など、ほとんどの VPN クライアントが提供する基本機能を超える機能の提供を目的としています。オーキッドのクライアントには、iOS、Android、macOS、Linux、および(まもなく)Windows からアクセスできます。
オーキッドのナノペイメントの設計
オーキッドの構造は、新しい確率的ナノペイメント システムを使用することにより、1 秒あたり数百万取引までのスケーリングを可能にするよう設計されています。そのため、パケットごとに分散型の支払いができるようになります。このナノペイメント システムはオーキッドのピアツーピア帯域幅マーケットプレイスの基盤です。このマーケットプレイスでは、クライアントがノード オペレーターに、プロキシ帯域幅の OXT ロータリー チケットを支払います。このシステムは、多くの取引にまたがって、それどころか複数の当事者にまたがって取引費用を償却することにより、少額の支払いに対する取引手数料を下げるように設計されています。
詳細については、 ナノペイメントの紹介 をご覧ください。
オーキッド マーケットプレイス
オーキッドのマーケットは分散型のピアツーピア (P2P) ネットワークであり、オーキッドのアプリを実行しているユーザーは、オーキッドのサーバーを実行している 1 人以上の売り手から帯域幅を購入して、インターネット上の特定のリソース(Web サイトなど)へのプロキシ チェーンを形成できます。
オーキッドのマーケットの主な参加者の役割は次のとおりです。
- プロキシ チェーン接続を開始する、オーキッドのアプリを実行しているユーザー
- 暗号化されたトラフィックを転送する 1 つ以上のリレー ノード(オプション)
- 外部宛先(Web サイトなど)への最終的な接続を提供する出口ノード
- トラフィック(リレーまたは出口)のためにナノペイメントを受け入れる帯域幅の売り手
帯域幅の売り手は、ノードをイーサリアム ブロックチェーンに登録し、ユーザー クライアントは、イーサリアム スマート コントラクトへの呼び出しを介してルートに適したノードを選択します。オーキッドの構造は、ステーク加重を使用しています。売り手は OXT 暗号通貨をロックして、ノードに関連付けられたステーク デポジットを形成し、相対的なステークに比例するトラフィックを受け取ります。
結論
上記のさまざまなコンポーネントが全体としてオーキッドを形成します。これらのピースをまとめると、私たちは、分散化の性質を利用して複数のプロバイダーに信頼を分散し、最終的に、現在の市場で利用できるよりもはるかに多くのエージェンシーと制御をユーザーに提供する、新しい VPN 製品を作成する過程にあります。分散型設計と市場ベースのインセンティブ構造を組み合わせることにより、ユーザーのプライバシーを保護し、データを制御しながら、健全な市場をサポートする需要を生み出すことができると考えています。
私たちのプロトコルで開発しているオープン ソース コミュニティは、今後、トラフィック分析の耐性、支払いの匿名性、低分散のナノペイメント、二重支出の検出と防止の改善、トラフィックの難読化、検閲耐性の向上、ホワイトリスト保証債券のソリューションやその他に取り組んでいくと予想されます。
政府と企業の双方が私たちのオンラインのやり取りを支配しようとしているため、VPN 市場は急騰しています。しかし、VPN サービスでユーザーが望むものを実現するには、新しいモデルが必要です。オーキッドでは、組織ではなく個人が未来をコントロールする新しい時代のオンライン インタラクションへの道を開くのに役立つのは、ピアツーピア市場とイーサリアム ブロックチェーン上の分散アーキテクチャだと考えています。
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